私たちの道場、宗武館は最近やっと練習場所が確保できるようになり、稽古が再開されました。
福岡市内の道場は、まだまだ時短で十分な稽古が出来ず、我慢し続けています。
日々の稽古が大切である事が分かっている仲間たちは、毎日の積み重ねを続けています。
毎日の生活の中で稽古が出来ない事なんてありません。
一つ拳を握って突き出せば、それは体の芯や腕の伸ばし方、軸の使い方の稽古にはなるし、そこ5分でも構えやスタンスの作り方などやればやるほど良くなっていきます。私は35年ほど空手道に入って歩いていますが、自分との語り合いの中で、いろいろな事を確認しながら毎日を過ごして生きます。仕事中も休憩の時も、何かをする為に動くときも、空手道で学んだ体の使い方、足の運び、手の使い方が役に立っているようです。
空手道は道場や体育館で稽古するだけではありません。
試合に勝つ為だけにする稽古は稽古ですらありません。
大きな目標として、社会に溶け込めてきちんと礼節を重んじて人として当たり前の事が出来る人の育成と自分を律して正しい事を行える自分自身の向上を掲げています。挨拶も出来ない、敬語も使えないそんな人には育てたくありません。試合に勝つだけの選手は、空手道を学んではいないのではないかと思うくらいです。ただ、本来、自分を見つめて、技の向上を日々行い、礼節を重んじて生きて行けば、それはそれで試合でも勝てるようになるのです。そんな基本的な事を忘れ、技術の向上だけで行う練習はおかしなものを生んでしまうのではないかと思ったりもします。
昨今、他の道場では試合の結果だけを追う親御さんも多い中で、稽古の大切さ、基本の大切さを分かっている私たちの道場、宗武館に来ている道場生の親御さんたちは、分かって頂いていると思います。今日も稽古に励んで一生懸命に輝く子ども達を見ていたいと思う今日この頃です。